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整形外科治療とは?​

​最新の整形外科治療とは?

整形外科の疾患、またそれに対する治療は多岐にわたります。

当院の整形外科手術は、県内トップクラスの手術執刀数、日本獣医麻酔外科学会をはじめとする各学会やImprove Internationalセミナーの参加により、世界のスタンダードを意識した治療を日々行っております。

前十字靭帯疾患に対する治療

ヒトでの前十字靭帯断裂はスポーツ外傷として一般的に認識されていますが、イヌにおける前十字靭帯は進行性の変性性変化を生じることが近年判明しました。

つまり前十字靭帯は、様々な要因(形態異常や肥満など)により靭帯の部分断裂から始まり、やがて完全断裂と至るということです。

完全断裂後に適切な処置をしないと半月板損傷や骨関節炎が起こり、膝関節の寿命が縮まります。

そのため、前十字疾患は①完全断裂後の早期の外科的介入(骨関節炎の進行や半月板損傷が起こる前)②部分断裂の時点での治療がとても重要であり、その結果として早い機能回復やよりよい予後に結びつきます。

当院では、前十字靭帯疾患に対して脛骨高平部水平化骨切り術(tibial plateau levelling osteotomy TPLO)を積極的に実施しております。

前十字靭帯疾患
TPLO

前十字靭帯は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)をつなぐ靭帯です。

後肢に荷重が加わった際に前十字靭帯が切れていると、大腿骨が尾側へ、脛骨が頭側へ滑ってしまいます(脛骨前方推進力)。

TPLOは1993年にSlocumらによって報告された前十字靭帯疾患に対する治療法で、脛骨の一部を骨切りし、荷重した際に大腿骨や脛骨が滑らないような位置(脛骨高平角を約6度に矯正)にてプレート固定を行います。

なぜTPLO?
 TPLOが普及される前には、関節外制動法という術式が前十字靭帯疾患に対するメインの治療法でした。その方法は、太い縫合糸などのインプラントで前十字靭帯の起始部と終始部を結ぶ面を模倣して関節を支持するものですが、これにはいくつかの疑問点があります。

  1. 奏功する正確な理由が不明であること

  2. インプラントはいずれも最終的には切れること

  3. 理論的にはこの術式は関節周囲の線維化により安定を得るが、関節支持に必要な線維性組織が十分に形成されるわけではない

 

以上の不確定要素を踏まえますと、①中型~大型犬②比較的若齢の犬③活動性の高い犬においては関節外制動法ではなく、膝関節の動的安定化を図るTPLOを実施すべきだと考えています。

※飼い主様とのご相談により、関節外制動法を実施するケースもあります。

​骨折治療における最小侵襲手術(minimally invasive surgery MIS)

MISは、人医療では20年以上前から提唱されているコンセプトですが、軟部組織(皮膚や筋肉など)の侵襲を最小限にし、骨折部に対してもよけいな侵襲を加えないことで骨折治癒を促進させる方法です。近年、獣医療領域でも実施されるようになってきました。

当院では、症例に応じて創外固定法によるMISや最小侵襲骨接合術(minimum invasive plate osteosynthesis MIPO)を実施しています。

※単純骨折に対するプレート固定はopen reduction internal fixationを行っています。

●足根中足関節骨折亜脱臼

●橈尺骨粉砕骨折

手術経験豊富な外科医が大切な家族の楽しい生活を全力でフォローいたします。

1分でわかる!?伏見動物病院

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